The Cure / Show
深夜の配達中。赤坂の交差点で信号待ちしていた。右側にマクドナルドがある。深夜でも若者が出入りしている。
初老の男が立っていた。60代の前半といったところか。白のカッターシャツに濃紺のスラックス。茶色い薄手のニットを羽織った姿は、役所の事務職を思わせた。後頭部から禿げ上がった頭髪。痩せてはいるが、スッと伸びた背筋。表情には若干の鋭さが残されていた。夜の商売の経理担当者か?そんな感じがした。男からはホームレス系の持つ淀んだ空気は微塵も感じられなかった。
男はマックの横壁に土嚢のように積み上げられた、黒いゴミ袋を前にしていた。おそらく20個ほどの黒いゴミ袋が横壁を覆うように積み上げられている。
男はゴミ袋に近寄ると、一つを手に取り、いきなり抱き締めた。男は、ゴミ袋に鼻先を押し付けて左右に顔を振った。すすり泣いているようにも見えた。男は積み上げられたゴミ袋を次々と手に取り、その一つ一つをしっかりと抱き締めた。
私は少なからず驚いて、その光景を眼にしていた。
男の行為には、実務的というか、効率的といおうか、その種の実践レベルの話なのかもしれない。
例えば、男は鼻先を押し付けて、中の匂いを嗅いでいた。
「夏場だから傷んだレタスはノーサンキュー」とか
「マックのタルタルソースは、ちょっと薄味。僕的にはフィッシュバーガーはノーサンキュー」であったり
あるいは、男はゴミ袋を顔に押し当てる行為に性的な興奮を覚えていた。
「ああ。ミント。やはりゴミ袋はミントでなければ…うわわ」であったり。
「おお。70リットルサイズは良いね。抱いた感触がとても良い。70リットルを抱いたら45リットルはとても抱けない…うわわ」であったり。
そんな類の実践だ。
だが私が受けた感じは、そんな浮ついたものでがなく。とてもシリアスで神聖とも呼べる儀式めいた感触であった。
男は祈りを捧げているのだ。朝に生まれ、夜には無残にも捨て去られる、無数の胎児たちの魂を沈めようとしているのだ。利己的で残忍な先進のビジネスフォーマットに利用され、搾取され、腕や足をもがれ、嘲笑われ、しゃぶり尽くされ、ボロボロになって夜の闇の中に捨て去られる、罪もない生贄たちに、無償の愛を注いでいるのだ。
愛だ。愛なのだ。愛こそがゴミ袋を抱き締める。
で、後ろからクラクションを鳴らされたので、その場を後にした訳だが。
夜の闇の中で行われる奇妙で異常な行為でも、見方を変えると、ロマンチックで誠実な行為へと、すり返られていく。
そんな闇のマジックとも呼べる、異端で奇抜でありながら、ポップでキュートでユーモラスでもあるバンドがキュアーだ。(そうとう強引ですな。今回)
最後の方は飽きてしまったので、読まれた方が適当に補足してください。お願いします。なんやそれ。
最近、キュアー聴いてるんですよ。言いたいことは、それだけなのだ。
The Cure - Cut



キュアーは去年新しいのが出てたんですね。まったく見落としていました。早速、買って聴かねば。
最近は『ショウ』とか『パリ』とか『ブラッドフラワーズ』とか『ウィッシュ』とか、比較的最近のヤツに、はまっていますよ。やっぱ好きですわ。
この曲もカッコいいですね。昔はロバスミが歌がうまいとか思ったことなかったです。相当間違った認識でした。
ライブよかったですよ、キュアーはあと10年は大丈夫のような気がしました。久々に重たいのが聴きたくなりました。sandさんに感謝です。
関係ないですが、今猛烈に見たいドキュメンタリーは「東京ゴミ戦争」という大昔の映画かテレビ番組です。関係なくてごめんなさい。
運びやすい、お方。
>この曲もカッコいいですね。
いいでしょ。
>キュアーはあと10年は大丈夫のような気がしました
長いのか、短いのか、よーわからん。
>今猛烈に見たいドキュメンタリーは「東京ゴミ戦争」という大昔の映画かテレビ番組です
なんやそれ。知らんわ。
なんやかや言うても、最近はring-rieさんの文章に悪い影響を受けてますよ。あんたみたいなバラバラなのにエモーショナルな文章が書きたいです。
キュアは、ずっとあの不気味さと可愛さと元気さのバランスが謎だったんですが、いつぞやフジロックに行った皆様から「なんか、もしかして単純にバンド大好きー!な人たちかもしんない」と聞いて、ハタと合点が行きました。
きっと、本人たちは結構健康的にバンド楽しんでるのかも。それが外から見ると不気味なだけで。
なんてことを、思い出す文章でした。
私にとってロバスミの声は、単純に「萌え」です。
キュアーもまた激しかった。
こんなレスでよろしくて・・。