2006年10月11日

2006年のMothers Day(その1)

 ここ最近、ZAPPA先生を一日中聴き続けています(膨大なカタログの山を崩すように)。年に1回か2回やって来る『Mothers Day』であります。
そんな訳で、昆布茶でも飲みながら(ダイエット中の為)ZAPPAファイルを紐解いてまいりましょう。好きなアルバムの事なんか。


 ZAPPAを聞き始めて20年以上になる。だからZAPPAと他のROCKやPOPSやJAZZやSOULとを同じように接する事が出来るか?と言うと、そうではなくて、やっぱりZAPPAと他の音楽を同時に楽しむ事は出来ない(私の場合は・・と言う事ですね。念の為)
ZAPPAはZAPPAだと言う事になるのでしょうか。もちろん良い意味で(悪い意味も多少、含む事になるが)
 ZAPPAを聴く時は、予期せずやって来て集中的に聴き込まざるを得なくなる。なにしろ量が多い。これを聴くと、あれも、これも…どんどん深みに、はまって行くのだ。そして、ふとした弾みにそれは過ぎ去ってしまう。またZAPPAではない音楽を聴き続ける生活に戻る事になる。

 ただ、そんなZAPPAを心から敬愛しているし、時折訪れる『ZAPPA音楽の時間(Mothers Day)』を貴重な財産だと自負してもいる。 

『Mothers Day』の始まり(3枚のHot Rats)

Hot Rats.jpgWakaJawaka.jpgSleep Dirt.jpg

 『Mothers Day』はHot Ratsシリーズから始まる。
 前記した通りZAPPAと他の音楽には壁がある(もちろん私の個人的な見解だが)。その壁はユーモアと言うより『お笑い』の要素ではないかと思う。私は常々音楽を深刻に聴き過ぎているのかもしれない。ZAPPAの作品には、一流のテクニックと決して一流とは言えない下世話なほどの『お笑い』の要素が混入されている。
 ZAPPAの言葉を引用してみよう。
「アメリカ人は音楽は嫌いだが、エンタテイメントをこよなく愛している」
もちろんZAPPAがウケ狙いで、『お笑い』の要素を無理やり加味しているとは思えない。ZAPPAは、もっとタフな男だ。むしろZAPPA自身がアメリカ人そのものだと言う事になるのかもしれない。彼の目指すエンタテイメントとは恐ろしいほどの『規律』を有していた。ZAPPAは怖いくらい真剣にエンタテイメントを追求していたのである。

 さて、もう一つ。肝心の音楽をZAPPAは、どう言葉で表現しているのでしょう?
「音楽は、ひとつの芸術のカタチとして、この私達の社会に存在するには、あまりのもったいないものであり、また、平均的アメリカ人が鑑賞するものとしては、あまりに微妙で美しすぎる」
 私にはZAPPAの言う言葉の意味が分からない(頭が悪いし)。ただ、ZAPPAの音楽に触れれば直ちにそれを体験する事になる。
 この辛辣で不気味で下世話で難解で脅威で壮大で楽しく、そして何より繊細で美しい音楽を奏でられるのはZAPPA以外にいない訳だからだ。

 話しを強引に元に戻そう。

このHot Ratsシリーズこそが、最もZAPPAらしくない。『お笑い』の要素が極めて低い。普通のJAZZ・ROCKの範疇に入る作品だと言う事になる。
 私は、いつもここからZAPPA入りする訳だ。

Hot Rats(69年)は英国でも大ヒットを記録した、最もポピュラーなZAPPA音楽だ。カンタベリー産のUK・JAZZ・ROCKのファンであれば何の抵抗も無く楽しむ事が出来るであろう。
『PEACHES EN REGALIA』『WILLIE THE PIMP』後々まで語り継がれるROCKの名曲が詰まっている。

72年にリリースされたWaka/Jawakaは、サブタイトルを『Hot Rats』と記されている。それが示す通り『Hot Rats』の延長線上に位置する縦横無尽に駆け抜けるギターサウンドにビックバンド風味のJAZZ色が色濃く漂っている。『Big Swiffty』での痛快な疾走感が素晴らしい。ドラムのAynsley Dunbarもグッジョブ!

続く79年のSleep Dirtこそ、私の最も愛するZAPPA音楽だ。
元々は後ほど紹介するLatherの一部としてリリースされる予定だった作品なのだが(CD化に際して、ほとんど別物に作り返られる)オリジナル・タイトルを『Hot Rats 3』と呼ばれていた事から、同種の作品と認識されている。
このアルバムこそ、飛び切り豪快で繊細なZAPPAギターを堪能できる傑作だ。
重く引き摺るような重厚なリフで幕開けする『Filthy Habits』こそZAPPA音楽の最高峰の一つだと断言したくなるほどの充実ぶり。後半に収録されている美しくリリカルな『Sleep Dirt』。アコギを効果的に使用した複雑に展開する『The Ocean Is The Ultimate Solution』の出来も申し分がない。
参加ミュージシャンもGeorge Duke・Patrick O'Hearn・Terry Bozzio・Chester Thompson・Ruth Underwoodと黄金時代に相応しい豪華なものとなっている。
 何度、聴いても聞き飽きないマイ・フェイバリット・アルバムの一つなのだ。


★思った通り、前置きが長くなった。シリーズ化。あとは簡単にマトメたい。


posted by sand at 17:49| Comment(4) | TrackBack(0) | コラム・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんちは〜
7日〜9日関東旅行し、8日は志穂美さん&PTRさん共同プロデュースで
「突撃!!ダリの展覧会&新宿ディスクユニオン+DVDも見れるbowさんのお店でまったり」
という感じのオフ会を敢行しました。

で、ちょうど、ザッパCD選択でPTRさんのアドバイスを受けていたとき、sandさんの話題が出ていたんですよ。
すんごいタイミング。ここに来てびっくりです。
ただ、お買い物は他にもいろいろ買わないといけなかったので、ザッパは一番おすすめってのがないから見送りでした。
あ、バッド・フィンガーは買いましたよ。「指」ジャケのほう。これから聴きますね!
Posted by ring-rie at 2006年10月11日 19:15
まいどで〜す。昨日ホークスが負けて脱力中で〜〜す。
あ、汗豚をTWANG氏経由で頂きました。後ほど聴きます。

>「突撃!!ダリの展覧会&新宿ディスクユニオン+DVDも見れるbowさんのお店でまったり」

あ、楽しかったみたいですね。PTRさんや志穂美さんの所で読ませて頂きました。
人気者ですね。良いな〜。僕も東京に行ったら、誰にも会わずに帰って来ます(^O^)(ムチャクチャ付き合い悪いもんで・・TWANGさん程ではない)

>sandさんの話題が出ていたんですよ

お。これは地味な私なんかを思い出して頂いて、ありがとう。今後も思い出してね。

>すんごいタイミング。ここに来てびっくりです。

たまたまですよ(←感動の無い男です)

>ザッパは一番おすすめってのがないから見送りでした。

ザッパ買って下さいよ。↑のホットラッツシリーズがJAZZファンにはオススメよ。

>バッド・フィンガーは買いましたよ。「指」ジャケのほう

おお。指、買いましたか!あれは曲だけで言うと一番良い曲が多いかもね。ただ、ちょっとビートルズ臭が強すぎるかな。実際はもっとワイルドでラフな魅力も有るバンドですよ。あと情けなさも。

良い買い物をされましたね。皆さんに歓迎されて羨ましいですわ。お人柄でしょう。
大阪に行く事があったら、ring-rieさんには会わずに(恥ずかしいので)ベランダに干してる下着だけ記念に頂いて帰ります。もちろん娘さんの(えへへへ)←変態
Posted by sand at 2006年10月12日 18:11
実はザッパについては、あまり偉そうなこと書けないんです。ある時期、“ザッパこそすべて”状態から突然醒めてしまって、以来、殆ど聴いていないのです。でも、「PEACHES EN REGALIA」は最高に格好イイ。まさに名曲ですよね。「Sleep Dirt」も久しぶりに聴いてみたくなりました。あぁ、また、熱が戻ったらどうしよう・・・。
Posted by nyarome007 at 2006年10月16日 00:40
こんちは。コメントありがとうございます。
nyarome007さんもZAPPA聴かれますか。さすがです。嬉しいな。ZAPPAだけはダメって人多いから。気持ちは痛いほど分かし(^O^)

確かに急に醒めますよね。あれって何ででしょう?先週嫌って言うほど聴いてたのに今週は全く聴いてませんね。これの繰り返しです。
たま〜に聴きたくなって猛烈に聴き込むとケロッと忘れますね。アクが強すぎるのかな?マザースがインストバンドだったら扱いも違ってたと思うんだけど。

>「Sleep Dirt」

これだけは、いつでも聴きたくなりますね。あの頃のZAPPAのギターの音色は良いですよね〜。また聴きたくなりました(^O^)
また、そちらにも伺いますよ。
Posted by sand at 2006年10月16日 17:43
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。