2005年06月06日

暗黒星の秘密E

その後、エリザベスが語った要点は以下のようになる。

1.警察の捜査によって、右腕は病死した路上生活者から切り取られた事が判明。
 病死後に切り取られた事は鑑識によって裏付けられる。路上生活者の身元は不明。
 目撃者の存在なし。

2.右腕が入れられた小包の送り状は、某市のダウンタウンにある雑居ビルの一室になっている。
 小包の集配人が指定された時間にビルを訪れると、その部屋の前に小包と料金が置いてあった。
 後の捜査によって、その部屋は、ここ数年借りられた形跡が無く、室内も空部屋だった。

3.警察の判断は、悪質な悪戯、身代金目当の誘拐もしくは遺恨による殺人予告に絞り込まる。
 警官数名がペイジ家の警備に当たる。また周辺への聞き取り捜査も平行して行われる。

エリザベスから話を聞いた埼玉ネコは、「それで、あなた方は、別の線に疑いを持っていると?」

エリザベスは、深くうなずき話始めた。
「伝説のアキレスの戦いをご存知ですよね?」

「魔獣ケラウズランブラ」埼玉ネコは返した。

black cat bones.jpg

「そう。言い伝えによると古代のこの地に魔術師ロイ・ハーパーが現れます。
彼は、魔力のよって地獄の炎から魔獣ケラウズランブラを形作ります。魔獣は、その強力な破壊力により、この地のあらゆる文明・兵器・秩序を破壊し尽くしまうのです。この地は魔術師ロイ・ハーパーによって支配される瀬戸際に立たされる事になってしまいます。

その時、四人の聖者が立ちあがります。
彼らは、長く苦しい戦いの末、四人の念力によって魔獣ケラウズランブラを石の中に封じ込める事に成功します」

「雄弁なる巨石」埼玉ネコは口を挟んだ。

エリザベスは、うなずいて話を続けた「それが雄弁なる巨石です。その後、ロイ・ハーパーは捕らえられ彼とその血族は一人残らず火あぶりの刑に処せられます。
しかし、死の直前にロイ・ハーパーは、ある予言を発します。

我、命は千年の後に蘇り、この地は再び赤い悪夢によって覆い尽くされる。全ては暗黒星の支配下に置かれるであろう。

それが彼の予言です」

「その千年後が・・」埼玉ネコは問いかける。

「今年のアキレス祭の日」エイザベスは首をかしげて言った。

「OK。真相は歴史だけが知りうる」埼玉ネコは指をパチンと鳴らし悪戯っぽく笑った。
posted by sand at 04:38| 連作小説・暗黒星の秘密 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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