2008年01月01日

音楽カレンダー2007

2007年 1月 Camera Obscura - Let's Get Out Of This Country
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昨年の初めに知りまして、良く聴きました。スミス→ベルセバの線上に位置する音楽性でしょうか。お洒落になるには、あまりに不細工といった分相応な世界観です?
シングルカットされた『Lloyd I'm Ready To Be Heartbroken』はキラメクようなポップチューンでして、いたく気に入りました。

2月 Thirteen Senses - The Invitation
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う〜〜ん。これも軟派系でした。Travisあたり好きな人は絶対っていうバンドですね。所謂Radioheadの弟分にあたるんでしょうか(私はRadioheadは、ど〜も苦手)。情緒過多の泣き節オンパレードです。クールファイブの『東京砂漠』あたりに意外に接点があるかもしれません。そういえば最近、演歌が染みる年頃になってきました。

3月 The Alan Parsons Project - Ammonia Avenue
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名曲『Don't Answer Me』へのマグマがフツフツと沸いて来た3月でございました。どこに行くにも、何もするにも、この曲が頭にこびりついて離れなかった状態でしたね。Alan Parsons Projectは、ずっと聴かず嫌いでして、ここんとこ重い腹を上げて聴き始めました。今のところアルバムだと『Eye in the Sky』かな?1枚1枚丁寧に聴いております。

4月 Richard & Linda Thompson - Pour Down Like Silver
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この時期、Richard ThompsonやSandy Dennyをかなりハマって聴いてたようです。
Thompsonの魅力は、最終的な段階で調和を拒んでいるような姿勢でしょうか。良いところまで盛り上げて、最終的にブチ壊す。そんな破壊的な業を感じずにおれません。若いオルタナ系のミュージシャンから彼への賛辞が尽きないのは、そのあたりに源があるのかも。

5月 Suzanne Vega - Suzanne Vega
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Suzanne Vegaはミーハーファンでして。まず最初に顔が好きなんす。音楽的なピークはファーストとセカンドにあった事は、誰もが認める哀しい事実な訳なんですが、それもこれもこの時期の幸薄そうな顔と幸薄そうな音楽性が、ガラスの靴を抱えるような危ういシンクロを見せていたからと考えられます(どんな比喩や)。年末にタイミング良く新譜『Beauty & Crime』がリリースされまして、これ久々に良いです。無理してない。普通のオバハンです。けど飾らない輝きが感じられて良い感じで聴けてます。

6月 Rosie Thomas - Only With Laughter Can You Win
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梅雨ですね。それで、このアルバム。完全なジャケ買いです。しかしながら聴こえて来た音もまた、このジャケ写のように適度にダーク、適度にファンタジック。日本人で言うと(柴田淳+戸川純)÷2といった塩梅でしょうか(これ分かりやすい)

7月 Ron Sexsmith - Retriever
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傑作ファーストアルバム以来、どうも相性が良くなかったRon Sexsmith君。久々良い感じでヘビロテ化いたしました。このアルバムの何が良いかって。それは結局、ファーストアルバムに一番近いサウンドプロダクトだからではないかな。あまりに身も蓋もない結論ですが、逆にセカンド以降のアルバムは無理してファーストから遠ざかろうとした狙いが感じられた。もちろん表現者としての幅を広げるには必要な事だった訳ですが。その旅を終えてニュートラルな状態でスタートに戻ってきた。そんな逞しさと瑞々しさに溢れた作品でした。

8月 The Blue Nile - High
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夏だからって訳じゃなくて年中寝る前に聴いてました。寡作で知られるBlue Nileですが、聴けばどの作品も練りこまれたプロフェッショナルな仕事を感じさせる得がたい作品だと理解できます。ただ、それが所謂ROCK的なダイナニズムとは違った場所にあることも、これまた事実。当の本人達はROCK的なダイナニズムなど、これっぽちも考えていないにしても。ひどく閉鎖的で窮屈な先入観を持ってしまいます。嫌な言い回しだと質の高いリスナーを選ぶ音楽でしょうか。私は決して質の高いリスナーではありませんが、彼らの音楽を愛してやみません。これほどストイックな音作りを冒険心無しに成し遂げる事は不可能です。Blue Nileを聴いてると完成度の向かう側にある苛立ちみたいなものを聞き取ってしまいます。Blue Nileの音は、ずっと先を見ていると。

9月 Neil Young - Chrome Dreams II
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リリースは9月じゃなかったと思うけど年中ニールさん聴いてますので、ここで。近年、爆走を続けるニールさんですが、私が彼を聞き始めた80年代の低迷を考えると雲泥の評価の開きがあります。最近のニールさんは、何でも良いから褒めとけって風潮さえ感じられます。輝いてたニールさんはいつでも未完成であったわけで。半端な仕事だったわけで。最近のニールさんはコンセプト重視と言いましょうか、それなりに作りこまれた感触を憶えます。ま、これはファンの身勝手な思い入れではあるのですが。
 で、このアルバム久方ぶりにバランスが悪くて満足しました。マニアには有名なお蔵入り曲と新曲の混入ですが、逆にそれが抜けの良い、肩の張らない作品になっている気がします。なんだかんだ言ってもアイドルなんで結局は認めちゃうんですが。

10月 Van Morrison - Common One
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10月だからと言うわけではなく、年中ヴァンさんを聞いていたので、ここで。特に昨年は
『No Guru, No Method, No Teacher』『Inarticulate Speech of the Heart』『Common One』の80年代前半に出た作品を繰り返し繰り返し聞きました。この時期、リアルタイムだと宗教色が強く、線香臭くて、まるで聴かなかったんですが、ここ最近浸るように聞き続けています。ヴァンさんにとって80年代の初めは引退騒動もあったりして、精神的に追い詰められていた時期だったのかもしれません。救いを求めるような、祈りのような、悲鳴のような声が聞こえてきます。私自身、40歳を越えた頃から、持って行き場のない拘束感に囚われています。時には宗教的な救済を考えたりするようになりました(まだ具体的ではないですが)。ただ、この後(80年代後半頃から)ヴァンさんは急に吹っ切れたように疾走を始めます。そしてその走りは現在も続いています。混迷の時代に、この悩み多き天才から学ぶ事は多そうです。

11月 Wilco - Sky Blue Sky
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このアルバムが昨年のベストでしょう。詳しくはここに書きました。以来Wilco三昧の日々です。夢中になれるバンドが出来る事はとてつもなく嬉しいことです。

12月 Crowded House - Time on Earth
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これも素晴らしいアルバムでした。詳しくはここに

2008年 1月 Tracey Thorn - Out Of The Woods
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なんとまだ始まったばかりですが、起きてからずっと聴いてて良い感じなので。
Tracey Thornの『A Distant Shore』もBen Wattの『North Marine Drive』も好きでしたが、Everything But The Girlには乗り遅れました。どうもダメでして。何故ダメかは、もういいでしょう。何年ぶり(20年とか?)かのソロ新作ですが、Everything But The Girl時代の取ってつけた感が綺麗になくなってまして(先入観かも)とてもリラックスした好アルバムになっています。時には『A Distant Shore』が流れていた海辺に連れて行ってくださいます。


posted by sand at 09:12| Comment(7) | TrackBack(0) | コラム・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あけましておめでとうございます。昨年の後半はサンドさんの売り上げ協力をし忘れていた自分です。クラウデッドハウス良さそうですね。早くほしいなと思っています。ニールさんの新作には結局手を出さないじまいです。今年もよろしくお願いします。
Posted by ITORU at 2008年01月01日 10:20
あけましておめでとうございます。
売上げ協力は無理しないで良いですよ。ボチボチ売れてます。クラウデッドハウスはメチャメチャ幸せな気持ちになれますね。これは格段に良いです。
ニールさんは寄せ集めですが、僕はかなり気に入りました。

では今年もよろしく。
Posted by sand at 2008年01月01日 18:58
あけましておめでとうございます。
blogのほうにもお邪魔させていただきます。

Camera ObscuraとTracy Thornが気になりました。
音楽雑誌やラジオに接していないので最近の音楽情報には疎いです。さすがに80年代ロックオヤジとしてTracy Thornは知っていますが、Camera Obscuraって初めて知りました。今度、聴いてみようと思います。
"North marine drive"は、個人的には80年代のベスト10にランクされる(残りのランキングは、まだ決めてませんが(笑))ほど、大好きなレコードでした。
Posted by 駒形亭 at 2008年01月02日 00:30
こんちは。休みだけど早起きしてしまった。

Camera Obscuraは可愛らしくて良いですよ
『Lloyd I'm Ready To Be Heartbroken』のPVで確認してください↓アルバムもエエ感じです。
http://jp.youtube.com/watch?v=XTa_RQC8ZxA

Tracy Thornも落ち着いてて80年代ロックオヤジにはツボだと思いまっせ。
トレイシー・ソーンはリアルタイムだったけど、ベン・ワットは遅れて聴きました。タイミング良く知り合いのPTRさんがレビューを書かれてましたよ↓
http://www.fureai.or.jp/~tobita/nmd.htm

しかし最近のも聞いてるじゃないですか。知らんのがイッパイありますよ。
Posted by sand at 2008年01月02日 06:04
明けましておめでとうございます。

この企画、イイですね。おもしろくて読み応えがありました。
知ってる部分だけ食いついておきます。

「Don't Answer Me」、大好き!!アルバムとしては私も『Eye in the Sky』かな。
リチャード・トンプソン、ついに私も聴きましたよ。たまたま中古盤で安く見つけたので、買ってみました。かなりイイですね。はまりそう。はまったら芸歴が長い人なので、大変そう…。
スザンヌ・ヴェガ、1枚も持ってないケド、私も顔は好きです。(笑)
ロン・セクスミスは未だにニック・ロウがカヴァーした曲しか知りません。若い頃から相当渋〜い印象。
ブルー・ナイルはsandさんに1〜2枚目を送っていただいてはまり、3枚目は自分で買いました。上で挙げてらっしゃるのは4枚目ですか?
ヴァン・モリソンはいろいろありますが、去年は『苦闘のハイウェイ』と最新作のカントリーアルバムを買って聴きまくりました。あと、去年出た74年と80年のライヴの2枚組DVDもすばらしかった。
で、なんと言っても去年のNo.1はクラウデッド・ハウスですね。まさか新作が聴けるとは思いませんでした。息子のリアム・フィンのソロデビュー作もかなり良さそうですよ。
上のベン・ワット、リンク恐縮です。トレイシー・ソーン、聴いてみたいなぁ。

では、今年もよろしくお願いいたしま〜す。
Posted by PTR at 2008年01月02日 07:26
新年おめでとうございます!
リチャード・トンプソンとニールとヴァンモリのレヴューに大いに共感。
Wilcoの新作、とっても聴きたくなりました。
2008年もよろしく。
Posted by nyarome007 at 2008年01月03日 15:03
PTRさん

おめでとうございます。読んでもらって、ありがとさんです。

>アルバムとしては私も『Eye in the Sky』かな。

やっぱり。良いアルバムですね。

>はまったら芸歴が長い人なので、大変そう…。

多いですよ〜。私もとても全部は無理。けっこう中古で見かけますね。リンダとの共作が聴きやすいと思いますね。良いアルバム多いし。

>ロン・セクスミスは未だにニック・ロウがカヴァーした曲しか知りません。

あの曲(シークレット・ハート)がベスト・ソングですよ。ファーストアルバムは素晴らしいです。1曲だけダニエル・ラノアがプロデュースしていて、これがメチャクチャ良いです。私はニックさんのカバーが聴きたいけど見つからないですね。

>上で挙げてらっしゃるのは4枚目ですか?

そうだと思います。4枚しか出てないんじゃないかな。私一番すきなのは、その3枚目「ピース・アット・ラスト」です。

>『苦闘のハイウェイ』と最新作のカントリーアルバム

『苦闘のハイウェイ』のベストアルバムの1枚です。あまり評価は高くないけど、僕は大好き。カントリ・アルバムは「ペイ・ザ・デビル」でしたっけ?渋すぎてまだ聴いてません。

>74年と80年のライヴの2枚組DVDもすばらしかった。

あ、DVD出たの知りませんでした。多分、どっちもビデオで持ってると思うけど。74年は『イン・アイランド』だっだけ?

>No.1はクラウデッド・ハウス

まったく同感。イレイジャーも良さそうですね。久しぶりに聴いてみようかな。

>息子のリアム・フィンのソロデビュー作もかなり良さそうですよ。

お、息子さんもデビューですか。ちょっと気にかけてみます。

>トレイシー・ソーン、聴いてみたいなぁ。

これは良いと思いますよ。沁みますね。

ニャロメさん

おめでとうございます。
いやー恥ずかしい。ニャロメさんみたいには書けませんよ。こんどトンプソンの紹介文でも書いてくださいよ。どうして、あんなにジャケットに統一感がないのか?とかね。うひひ。

Wilcoは気に入ると思うけどな。
とりあえずアルバムのベストトラック『Impossible Germany』視聴してみてくださいよ↓
http://jp.youtube.com/watch?v=97IT0-EDTtw&feature=related
ギターの透明感! ジェリー・ガルシア言うよりトム・バーレンだけど。
Posted by sand at 2008年01月03日 19:33
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