2006年09月23日

曲がり角にあった10枚(そのA)

Earthbound.jpg
King Crimson / Earthbound

 プログレと言えば、ピンク・フロイドとEarthbound(クリムゾンじゃなくて)と言う事になる。私の場合。

 Earthboundを過大に評価するつもりはなく、非常に悪い音質とメンバー間の険悪な感情が露骨に垣間見れる(実際、契約履行の為に出された。との話しも)イレギュラー盤との見方に基本的に賛同している。
 ただ、80年代に始めて耳にしたEarthboundは、その異常なまでの荒々しさで、PILやストラングラースを聴いていた当時の私の耳に殴りかかってきた。

 本来、Earthboundの持つ偶然(音質の悪さ故の尋常ではない迫力。嫌悪が産み出すキチガイじみたパワー)が、偶然80年代のニュー・ウェーブが持っていたアバンギャルドな音楽性のツボにスッポリと、はまってしまったのだ。

 様々な偶然がスピーカーの前の私をスッポリと包み込み、どこか異様な世界に連れて行ってしまったのだ。このようなトリップ感を味わったのは、後にも先にもEarthboundだけだった。

 Earthboundは、それまでのクリムゾンと言うバンドを徹底的に叩き潰すものだった。私はあの比類の無い気高いバンドが粉々に砕かれていくカタルシスに酔った。

そして終局の『Groon』
イアン・ウォーレスによるキングコング並の強靭なドラムソロは、エフェクト処理によって究極にまで歪められ、捻り上げられて行く。
そして最後の最後に信じられない程のテンションを持ったギターソロ(もちろん、ロバート・フィリップ)を聴く事になる。ほんの短いソロなのだが、激しい解体の末に何ものかが産声を上げる瞬間のように聞こえてくる。

 今でも最初にEarthboundを聴き終えた時の身体の震えが身体の奥に残っているような気がする。
Earthboundは、私には特別な場所にある。音楽が奇跡を起こす事を証明してくれた永遠のバイブルだ。他の誰でもない。私に起こった出来事なのだ。


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2006年09月22日

曲がり角にあった10枚(その@)

RockBottom.jpg
Robert Wyatt / Rock Bottom

 先日、Robert Wyatt氏の『Rock Bottom』を聴いてたら「やっぱり、このアルバムは生涯(たいした生涯ではないけど)のベスト10に入るよな〜」と、ふと思いまして、では残りの9枚は、どんなアルバムだろうと考えた事にこの企画は始まります。

 10枚になるか、それ以上なのか、以下なのかも今現在分かってはいませんが、ボチボチ暇を見つけて書いて行こうかと思っています。

 私が、これまで生きてきた貧弱な一生にも、曲がり角が幾つか見当たります。そこには、後悔とか屈辱とか懐かしさとか幸福とかが見て取れます。が、忘れられないレコード(CD)もまた存在していたのです。


 『Rock Bottom』を購入した場所は、パリにあるヴァージンメガストアでした。その時、一緒に購入したのは、ジャック・ブレルのアンソロジー、それにニール・ヤングの「アーク」でした。

 この時期、このまま当時の仕事を続けようかと悩んでる時でした。当時の肩書きは「常務取締役」でして次期社長が約束されていました。この辺りの事情は込み入ってて説明が難しいのですが、亡くなった父の会社は(その当時、多額の負債を産み出す赤字会社でした)父の友人の社長(同業種)に引き取られ(私と母が全権を委託して頼み込んだ。システム的に運営が出来なかった)、大幅な経営改革の結果、黒字企業に転換していた。私と母は、そのまま会社に引き止められ重要ポストを任された(この辺りの事情も、単純な美談ではなくて、いろいろな制約が付けられた人質状態だった)
 新しい社長となった人物(何社も経営している実業家)は、私を気に入って(表向きは)次期社長として私を扱ってくれた。

 ただ、私に力があった訳では決してなかった。私は先代の残した基盤を受け継ぐ、孝行息子として振舞っていただけだった。誰も私個人を必要とはしていなかった。先代の息子であれば良かっただけだ。

 パリには、その会社の慰安旅行で来ていた。毎夜、パーティが催され、私は言われのない厚遇を受けた。
「このままで良いのか?このまま操り人形を続けていくつもりか?私に何が出来る?」
そんなモンモンとした思いで、パリの街を歩いた(当時の私は、20代後半で高給を取っていたし、父から相続した広い家屋も持っていた)

 未来はハッキリとした形を描いていた。ただ、あまりにそれがハッキリし過ぎて、私は息が詰まる思いだった。

 帰りの飛行機の中で、パリで買い求めた『Rock Bottom』を聴いた。
1曲目の『Sea Song』を耳にした瞬間、このアルバムが特別な作品だと言う事を悟った(事故によって下半身不随となったワイアットの復帰一作だった)

 深い海の底から聞こえてくる、もがき苦しむような哀しい歌声に吸い寄せられていた。それは当時の自分の抱えていた悩みと完璧にシンクロするものだった(ワイアットの絶望に比べれば、私の悩みなどは蜜のように甘いものだったが)

 結局、成田に到着するまで、一睡もせず、そのアルバムを聴きながら考え抜いた。『Rock Bottom』が私に教えてくれた物など何も無い。そんな事は私が考えるべき事なのだ。
 ただ、このアルバムの根底に流れる『強くて太い、冷め切った意志』の力を体感していた(実際、ワイアットはこの後、政治色を強め、闘争の場へと身を投げる)

 日本に帰って程なく、私は会社を飛びだし、他人の描いた未来を、ぎこちない手つきで消し去った。
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2006年09月11日

クレア(その光と影)

front.jpg
New Waves: 45 Original 45's from the Post Punk Era

こんちは。最近、オムニバス物にハマってましてね。何種類か聴いてます(もちろん、何も考えず)

まず、このNew Waves: 45 Original 45's from the Post Punk Era
曲目は↓(興味があったらクリックしてね)
back.jpg

どう聴いてもナンバーワンはクレアですな〜
ぶヴぁら.jpg
おお〜可愛いね。ではAltered Imagesで『I Could Be Happy』試聴はこちらをクリック

YouTubeでPVが沢山観れました(スケベオヤジは迷わずクリック

今は、こんな感じなのかな?
くれあん.jpg
これはこれで良いような気がする。

ついでにBow Wow Wowも。
Boow.jpg
全然興味がないけど、ショコポチさんの旦那さんは喜ぶかもしれない。
Bow Wow Wowの『Go Wild In The Country』の試聴はこちらをクリック(誰もしないと思うけど)

pop70.jpg
Poptopia!: Power Pop Classics Of The '70's

1. Go All The Way - The Raspberries
2. Couldn't I Just Tell You - Todd Rundgren
3. Abracadabra (Have You Seen Her?) - Blue Ash
4. September Gurls - Big Star
5. Just A Chance - Badfinger
6. I'm On Fire - Dwight Twilley Band
7. Shake Some Action - Flamin' Groovies
8. Baby It's Cold Outside - Pezband
9. Come On, Come On - Cheap Trick
10. Where Have You Been All My Life - Fotomaker
11. I Wanna Be Your Boyfiend - The Rubinoos
12. Starry Eyes - The Records
13. Girl Of My Dreams - Bram Tchaikovsky
14. Cruel To Be Kind - Nick Lowe
15. Good Girls Don't - The Knack
16. Too Late - The Shoes
17. Yellow Pills - 20/20
18. Rock N Roll Girl - The Beat

続いてパワーポップを集めたオムニバス。これは70年代だけど、あと80年代、90年代と続きます(80年代のが欲しい!)

なんと言ってもThe Raspberriesが良いな〜。昔、聴いた時はタルイな〜とか思ってたけど、今では立派なタルイ親父に成長しましたのでピッタリ、ビシビシですわ。
Badfingerは評価は低いけど、私の大好きなワーナー時代のラストアルバム(オリジナルメンバーでの<ヘッドファーストを除く>)からのピックアップ。これが泣けます。元気だけど。
The Shoesと20/20の二つのバンドは凄いよ。まいったね!どう凄いかは、眠いので、またいつか。

あ、思い出した。
URGH!AMusicWar.jpg
URGH!AMusicWarってサントラも良いよ。映画があったんだな。知らなかった。これは観たいね〜。
全部、ライブ録音で貴重みたいですわ。一番良かったのはポリスの「Driven To Tears」でした。オインゴ・ボインゴも良いですわ。エコバニもカッコエエ〜♪

side 1
1 "Driven To Tears" The Police
2 "Back In Flesh" Wall Of Voodoo
3 "Danced" Toyah Wilcox
4 "Enola Gay" Orchestral Manoeuvres In The Dark
5 "Ain't This The Life" Oingo Boingo
6 "Respectable Street" XTC
side 2
7 "Offshore Banking Buisness" Members
8 "We Got The Beat" Go-Go's
9 "Total Eclipse" Klaus Nomi
10 "Where's Captain Kirk?" Athletico Spizz 80
11 "Nothing Means Nothing Anymore" Alley Cats
12 "Foolish I Know" Jools Holland
13 "Ku Klux Klan" Steel Pulse
side 3
14 "Uncontrollable Urge" Devo
15 "The Puppet" Echo & the Bunnymen
16 "Come Again" Au Pairs
17 "Tear It Up" The Cramps
18 "Bad Reputation" Joan Jett and the Blackhearts
19 "Birdies" Pere Ubu
20 "Down in the Park" Gary Numan
side 4
21 "Shadowline" The Fleshtones
22 "He’d Send in the Army" Gang of Four
23 "Cheryl’s Going Home" John Otway
24 "Homicide" 999
25 "Beyond and Back" X
26 "Model Worker" Magazine
27 "Sign of the Cross" Skafish

では、また。
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2006年05月19日

こげなつば、聴きょらすと(1)

最近、気に入ってる音源紹介。

Present Tense.jpg
Shoes / Present Tense/Tongue Twister

極上のパワーポップを聴かせてくれるシカゴ出身のバンド。トム・ロビンソン・バンドとかチープ・トリックとかに匹敵するPOPでメロウなメロディとゴツゴツしたパワフルなバンドサウンド。文句なくカッコ良い。
ボーカルがオアシスのリアムに本当に良く似ている。ブリブリしたベースが耳に付く。JJバーネルを彷彿。ギターはポール・ウェラーとジョニー・マーの中間かな。ハードな中にも繊細さが光る。
上手い事まとまった良いバンドですわ。

Love Is.jpg
Eric Burdon & the Animals / Love Is

アナログで散々愛聴したアニマルズ(再編除く)としてのラストアルバム。
CDで見事に再入手。WARとのコラボでも孤高のソウルサウンドを描いていたが、このアルバムこそホワイト・ソウルの最高到達点の一つ(だと思う)。バードンのボーカルは黒光りするほど、えぐいグルーブを爆発させている。じっくりジワジワ攻め上げるP-FUNK並のヘビーファンク。
ギターは後にポリスを結成するアンディ・サマーズ。キーボードにズート・マネー。
カバー曲が中心だが、危機迫るド迫力のサウンドが見事にオリジナリティを獲得している。どの曲も長く、中間部にサイケなインプロを含む。組み曲形式の楽曲も見うけられ聴き応えは充分。バードンのとことんソウルフルなボーカルを聴くも良し、アンディ、ズート二人の有能なミュージシャンが産み出すブラックミュージックを基調としたサイケでトリッキーなサウンドに酔うも良し。
「As The Years Go Passing By」(アル・クーパーもやってたっけ?)のブルージーで妖しく、時に地響きするようなボーカルはどうだ!
3人の個性が奇跡的に融合した、最高のアニマルズがここにある。

The Time Has Come.jpg
Anne Briggs / The Time Has Come

空前のドリーマーフォーク・ブームの最中。たった今、聴き始めました。
今、2曲目のインスト。しかし1曲目の『Sandman's Song』は良い。サンディを想わせる、ちょぃとハスキーで塩辛いボーカルに参った。
ドリーマーフォークにしては、少々寂寥感有り過ぎだろうか?
どっちにしても最後まで聴いてから感想書けよ。後で加筆しましょう。
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2006年05月15日

まぶしい草野球

SURF & SNOW.jpg
松任谷由実 / SURF&SNOW

ショコポチ君の岡林信康のエントリーを読んだら、むしょうに岡林が聴きたくなった。
でも今は持ってない。

 ここのところ仕事場のCDプレイヤーが故障してしまって、仕方なくカセットを聴いている。昔、作ったクラプトンとかヴァン・モリソンのテープとか。
もう殆ど、カセットテープは処分してしまったので、すぐに聴き飽きてしまった。スチール棚の奥をゴソゴソ探してたら、ユーミンのテープが出てきた。
5〜6年前、パートさん(性格にはパートさんの旦那の持ち物)から借りて、返し忘れていたテープだった。

 ケースの埃を払って、早速、プレイボタンを押してみた。
『優しさに包まれたなら』
多分、初期のベスト盤のテープだろう。『ベルベット・イースター』『ルージュの伝言』『翳りゆく部屋』・・・。

 深夜の仕事場は、二十数年前にタイムスリップしてしまった。
どの曲も、さっきまで埃をかぶってたのが、信じられないほど輝いている。
「良い曲だな〜」思いがけない再会は、いつもの時間を特別の時間に変えてくれた。

 ユーミンのファンであった事は一度もない。でも、何故かレコードやテープを幾つか持っている。サザンのファンではないけど、彼らの曲をほとんど知ってる事に似てるかもしれない。
 ただユーミンに関しては、無理して興味がないように努めていた気がする。
80年頃のユーミンはメジャー過ぎて聴くのが躊躇されたのだ。
RCとかYMOとか矢野顕子とか大貫妙子とか、そんな路線じゃないとマズイだろうって気がしてた。

 それでも時々ラジオやテレビCMから流れてくるユーミンは、とても魅力的だったのだ。こっそりレコードを買ったり、テープにダビングを頼んだりしてた。

 ただ、そんなユーミンとの不倫の関係も長くは続かなかった。これはおんこちさんも言ってたけど、ある時期を境にパッタリ興味を失ってしまったのだ。
 私の場合は、『時のないホテル』まで。
 明星のヤンソンに載ってた『ハルジョオン・ヒメジョオン』って曲(紅雀に収録)でユーミンの名前を知ってから2年後の事だ。私とユーミンとの蜜月は、わずか2年たらずだった訳だ。

 私はユーミンとの関係を清算し、ブルース・スプリングスティーンやPILに向かって行く事になる。本格的に洋楽ROCKの世界へ足を踏み出そうとしていた。

 私が洋楽ROCKの扉を開けようとしていた、まさにその瞬間。私は背中越しに最後のユーミンの声を聴いた。
それが『まぶしい草野球』。
グリコのポッキー(だったけ?)のCMソングだった。

 それは輝くような緑の芝生が広がる野球場。穏やかな陽射しに包まれた5月の午後を感じさせた。とても美しい景色だった。
 でも、思春期と反抗期の狭間にあった10代の私には美しさなど必要ではなかったのだ。
 私はその曲に見送られるようにして、ハードで歪んだロック・ミュージックの世界へと飛び込んでいった。

 『まぶしい草野球』を今になって聴く事は、その昔、背を向けた景色をもう一度覗き込む事になるだろうか。

やっぱり、そこには5月の爽やかな風が吹いていて。懐かしい顔が笑っている。


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2006年05月11日

アリスタ時代のLou Reed

☆今日は時間がないので、むか〜し(3年くらい前でしょうか?)書いた雑文を載せてみます。懐かしい。
 今日審査が下りたので自宅を購入出来そうです。築30年のメチャクチャ古い家なんですが、それしか校区になかったし高いのは買えないので仕方ない。
まあ。我々半端者には相応しいのかもしれない。これから諸経費分の金を掻き集める必要ありです。慌しくなるのでボチボチ更新します。



ならず者ミュージシャン列伝
第8回
アリスタ時代のLou Reed

今回はLou Reedのアリスタ時代を追います。
一般的には、RCA末期のMetal Machine Musicで、つまずいた後のルーの評判は良くない。Coney Island Babyは、落ち着いた良いアルバムだったが、やはり地味でした。
私は、かなり好きですが。

アリスタに移籍した後は、さらに地味な存在となりましたが、ハッキリ言って黄金時代です。地味だけど味のある作品が並んでおります。

Rock and Roll Heart.jpg

1976 Rock and Roll Heart
Michael Fonfaraを中心としたタイトなバンド・サウンドが聴ける。楽曲は、小粒ながら勢いがある。ルー本来の持ち味が出ているとは言いがたいが、これはこれでシャープな彼の姿が見れる。Garland Jeffreysが参加。

Street Hassle.jpg

1978 Street Hassle
これは、かなりの傑作です。エッジの立った、ほの暗いサウンドの中を、ルーのパワフルで神経質なボーカルが泳ぐ、実にイカした作品です。
彼の持ち味と、ライブ録音を含む、ハードなバンド・サウンドがバッチリ、マッチしています。プログレ的に展開するタイトル曲にはBruce Springsteenがボーカルで参加。

Take No Prisoners.jpg

1978 Live: Take No Prisoners
当初はRCAから発売されたのかな。これは最高にフニャフニャのイカレポンチのオッサンLou Reedが聴ける大推薦盤です。とにかく、だらけまくり。だらだらした長ーい展開。いかしてる〜!危ないぞ。危険人物だ。恐ろしいほどのダラダラした悪行がキラメク14分もあるI'm Waiting for My Manは、最高。

The Bells.jpg

1979 The Bells
これまた傑作と言わなくてはいけない。真っ暗で不気味なサウンドがベースなのだが、なにやら人懐っこい曲調。なんとNils Lofgrenとの共作が多数収録されているのです。このコンビは、なかなか面白い。中途半端なポップ性が、なんだか憎めない。
その他の曲は、Street Hassleに負けず劣らずパワフルだ。Don Cherryの参加も見逃せない。

Growing Up in Public.jpg

1980 Growing Up in Public
アリスタ最後の作品。ここまで優しいオジサンになるとね〜。ハッキリ言って数回しか聴いてない(^_^;)。今、聴くと良いのかな〜。ここまで優しい人になる必要があったのか?

この後、RCAに復帰してThe Blue Maskで見事にカムバックする。


ん〜Growing Up in Publicは当時酷評してますけど、そんなに酷かったけ?あれ以来レコードも売ってしまったし、聴く機会ないですね。これが今、一番聴きたい!


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2006年05月09日

トレイン・ソングについてアレコレ

 ゴールデンウィーク中、嫁さんの実家に遊びに行ってた娘たちが電車で戻ってくるって事で、嫁さんと二人で博多駅に向かった訳です。

 その日は土曜日で店も午後から休みだったんで、のんびり土産物屋を見て回ったり、不味いカレー食ったりしながら、列車が到着するホームに陣取ってた訳です。

 駅ってのは、出張や旅行で利用する時なんかは、やたら慌しくて、時間の事や行き先、帰宅後の事なんか考えちゃって、まるで落ち着きがない訳なんですね。特にA型には部が悪い。

 で、見送りに駅に行くってのも、これまた意味不明に物悲しい訳なんですね。
隣の駅の薬局まで『痔の薬』買いに行ってもらうだけで涙ぐんだりしてしまいます。ってそんなシチュエーションありえん。

 今回はですね。到着するのを待ってる状態で駅にいる。って事です。
これは、なんだか、すこぶる良い訳なんですね。妙に嬉しいような懐かしいような、ワクワクするような。ま、そんな心持ちな訳でして。売店や特急列車を、のんびり見てまわったりして和んでるってところですね。

 それでホームの椅子に深々と座って、レールが延びてる方向なんかをボンヤリ眺めていると『トレイン・ソング』が聞こえて来るんですね。

GetYerOut.jpg

 最初はやっぱりRolling Stonesの『Love In Vain』って事になりますかね。ご存知ロバート・ジョンソン作(クレジットはトラディショナルかな)のブルース・クラシックス。ライ・クーダーの物悲しいマンドリンが聴けるオリジナルも良いけど、ミック・テイラーが加わった後のライブ・テイク(Get Yer Ya-Ya's Out収録)も格別良い。少々ラフだが、掻きむしるようなキースのエモーショナルなギター。テイラーのダイナミックなボトルネック。いつもの粘りつくようなディープさより若干粘度を控えた、かすれるようなミックのボーカル。
どれを取っても名演と呼ぶに相応しい。
 72年のUSツアーでは、さらにカラッとした湿度の低いヴァージョンもブートレッグで聴く事が出来る。

Hats.jpg

 続いて思い浮かぶのは、The Blue Nile『From a Late Night Train』
この曲と言うより、このアルバム全体に感じる薄暗い闇と仄かな明かり。夜のターミナル風景と言えますか。
 彼らを最初に知ったのは、ロビー・ロバートソンのセカンドに客演しているテイクを聴いた時。アニー・レノックスも彼らの曲をカバーしていたと思う。
ゆったりとした情感を携えながら、要所を複雑なパートで構築していくって手法だろうか。とても高密度なのに聴き終わった後には、空虚な余韻だけが残されるって独特なミュージシャン達だ。

American Dreamer.jpg

 最後は、やはりGene Clarkの「Train Leaves Here This Mornin'」。
歳をとって年々Gene Clarkへの想いが増してくるのが分かる。若い頃はGram Parsonsだったのに。
 この曲はイーグルスもカバーしている有名曲なんだけど、Gene Clarkの良さは、こういったカントリー色の濃いものより、ビートルズ風のポップな曲でありながら、どうしても哀しさを帯びてしまうコンパクトな哀切ビート・ナンバーにあるような気がする。
 まあ、それでも名曲には変わりがない。朝靄に浮かぶ、重厚な列車の姿。寂しさと希望が交じり合う早朝の構内。瑞々しい歌声が色褪せずに聞こえてきます。


 子供達を乗せた列車がホームに到着して、賑やかな声が聞こえ始めた。
また四人の暮らしが始まる。


☆音楽ものを書いてみたかったのですが見事に玉砕しました。残念。また挑戦してみよう。

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2006年04月06日

ヘビィ・メタル・ダンディズム

Ronnie James Dio1.jpg

その名は『DIO』
凄いんじゃないかと。
なにやら思い違いをしていた。この人は、ダンディズムの人なのではないかと。

Ronnie James Dio2.jpg

その名は『DIO』
恐ろしいほどの確信犯。
悪魔に魂を買い取らせたスーパー・エレガント・ダンディズム。

Ronnie James Dio3.jpg

その名は『DIO』
なにがなんだか分からんけど画像貼ってみたら、もの凄い人だったと。
ブライアン・フェリーに最も近い人なのかも?
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2005年11月13日

どこにも行かない声

The Body Acoustic.jpg

Cyndi Lauper / The Body Acoustic

シンディ・ローパーさんのヒット曲をアコースティック・スタイルでゲストを呼んで再録した、ありがちな企画盤がリリースされるようだ。

シンディ・ローパーさんは、リアルタイムで遭遇して一緒に歳を取って来たんだけど、明かに確信犯で、数段自己プロデュース能力に秀でていたマドンナに比べると、最近は地味な印象は拭えない(って現役で活躍してるのかもしれない。良く知らないだけかも)

シンディ・ローパーさんは登場時から今一つ煮え切らない所があった。色物路線で1発当てたけど実は実力派だったってのは良くあるケースで、トントンと本格派の階段を登って行けそうなのに、そうは出来なかった。
本人も、そこの所は、良く分かっているのかもしれない。歌が、そんなに上手くはないと思うから。それなりに聴かせる事は出きるけど、風格というか輝くような才能とは、ちょっと違った物だったのかもしれない。彼女が持っていたのは。

つまり我々と、そんなに変わらないと言う親近感だったのでしょうか。
それは本格派を目指す音楽家にとっては辛い事実だったと思う。
一部には、偽善とか売名行為とか悪名高かった「U.S.A. For Africa」だけど、シンディだけは信じられそう思えた。
彼女の決して美声とも圧倒的な迫力とも違う、振り絞るような地団駄を踏むような歌声は、当時の我々が抱えていた貧弱な叫び声とリンクするものがあったと思う。

でも、そういうのは夢とかスキャンダルとかを丸ごと飲み込みながら前進して行くマドンナなんかに比べると、ひ弱さだけが目立った。

「Time After Time」「True Colors」は確かに時代を越えた名曲だけど、当のシンディさんは、それらの曲に置いてけぼりを食ってしまったように思われる。

彼女はボーカリストとしてもコメディアンとしてもエンターティナーとしても一流にはなれなかったとしたら、凄く寂しい事のように思えるし、同時に彼女は、今の我々と、やっぱり同じような位置に立っているようにも思えてくる。

さて本作「The Body Acoustic」が、どんな出来なのかは、正直、私には何とも言えない。

ただただ、懐かしいと思い出に浸る人もいるかもしれない。
少し重たく聞こえる「Time After Time」の響きに、時代の狭間に沈んでしまった夢の残骸を思う人もいるかもしれない。
このような時流に媚びた再生産を鼻で笑う人もいるかもしれない。

私は、シンディさんの決して成長したとは思えない、今でも振り絞るような歌声を聞いていると、表現を伴った世界の残酷さを思い。もう一つ、彼女は本当に歌う事が好きなんだな〜って言う20年前に感じた事と同じ事を今でも感じている事に驚いたりしている。

シンディさんは天才ではないのだろう。それでも彼女は歌う事が好きで、私はその声を聴いて等身大の幸せを感じる事が出来る。そういうのはシンディさんが、ずっと守り続けて来た物なのかもしれない。

1. Money Changes Everything (ft. Adam Lazzara) (5:14)
2. All Through The Night (ft. Shaggy) (4:39)
3. Time After Time (ft. Sarah McLachlan) (4:16)
4. She Bop (4:16)
5. Above The Clouds (ft. Jeff Beck) (3:57)
6. I’ll Be Your River (ft. Vivian Green) (4:47)
7.Sisters Of Avalon (ft. Ani di Franco & Vivian Green) (5:26)
8. Shine (3:31)
9. True Colors (4:09)
10. Water’s Edge (ft. Sarah McLachlan) (4:48)
11. Fearless (4:07)
12. Girls Just Want To Have Fun (ft. Puffi AmiYumi) (3:00)
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2005年06月13日

Kate Bushの魔声(殺菌消毒されたエロチシズム)

The Hounds of Love.jpg

こと女性ミュージシャンに限って言うと<声フェチ>と言えるのかもしれない。
古内東子さんやELTの持田さんの声が脈略なく聴きたくなる。マドンナのバラードアルバムが手放せない。
スザンヌ・ベガのどんな曲聴いても胸が痛くなる。

でもベスト魔声ボーカリストは、どう考えてもケイト・ブッシュと確信持って言わなければならない。

ケイト・ブッシュの声の凄まじさはケイトのアルバムより、むしろオムニバスアルバムへの参加や他ミュージシャンの作品へのゲスト参加の際にきわだって健著になる。当たり前だけどケイトのアルバムはケイトの声で埋め尽くされている。オムニやゲスト・ボーカルで不意に現れるケイトのボーカルは、衝撃的で極めて特異な声である事がわかる。

Two Rooms.jpgSO.jpg

「Two Rooms: エルトン・ジョン・ソングス」。ケイトのカバーする「ロケット・マン」が始まるや否や濡れそぼった薄いシーツが覆い被さるような感触は、どうだ。

「ピーター・ガブリエル/SO」。「ドント・ギヴ・アップ」の中盤。暗く深い井戸の底から、ジワジワと這い上がって来るような魔性と狂気を秘めたケイトのボーカルは、どうだ。

私にとってのケイト・ブッシュとは<女>そのものだ。

そんな事から、私はケイトの熱心な聴き手では無いと思う。好んで聴く時期は「愛のかたち」と「センシュアル・ワールド」の2作品に限られてしまう。

「天使と小悪魔」で完璧なデビューを飾った当時は、全く隙の無い<少女性>に塗り込められているように思える(異論があるかもしれない)。「ライオン・ハート」共々、あまりに隙がなくて入り込む事が出来ないでいる。

続く「魔物語」から「ドリーミング」までが、自身が構築した<少女性>を剥ぎ捨てて生身のケイト・ブッシュに帰ろうとする苦闘が刻まれている。当然、テンションは最高潮。痛ましい程美しいケイトを聴く事が出きる。この時期をピークに見る向きも多い。しかし私には痛まし過ぎる。ケイトの悲鳴を聴くのは辛過ぎる。

間を開けてリリースされた「愛のかたち」は、女として表現者としてバランスを取り戻したケイトを聴く事が出来る。当然、以前にあったエキセントリックな感性や寓話性に満ちた砂上の楼閣は、姿を消してしまう。
そこにいるには、強烈に<女>を意識したケイト・ブッシュのように思える。

タイトル・トラックの「愛のかたち」では、こう歌われる。

 私の本当に欲しいものが何かわかる?
 私は自分に何が必要か ちゃんと知っているわ
 でも それが何の役に立つかは知らない
 はたして 役に立つのだろうか・・

 あぁ 愛が欲しいの
     ケイト・ブッシュ「愛のかたち」

などと<女>である部分を剥き出しにする。確かに、それは<女>でしかない。

でも、そこには決定的に肉体がない。紛れもない<女>であってもセクシャルな匂いが立ち込めても、そこに生身のケイト・ブッシュを探し当てる事が出来ない。
彼女は肉感的な声だけを残して、サッサと、どこかに姿をくらましているように感じられる。
まるで声だけが生きていて、妖しく誰かを誘っているように思える。
そんな感じを受けるのです。

<肉体を伴わないセクシャリティ>もしくは<殺菌消毒されたエロチシズム>。

「愛のかたち」と「センシュアル・ワールド」のおいて<女>を解き放つケイトに、その種の倒錯性を感じるのです。
そして、その魔性に満ちた声だけが空虚な世界に木霊し続ける。

The Sensual World.jpg

長くなっただけでした。すまん。
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2005年05月31日

Hunky Dory問題を考える

Hunky Dory.jpg

「the bewlay brothers」が聴きたくなって、久しぶりにDavid Bowieの「Hunky Dory」を聴きました。
もちろん、マイ・フェイバリットBOWIEアルバムですので悪かろうはずがございません。

しかしながら、昔から気になっているジャケット問題について深く考え込んでしまいました。

だいたいディスクレビューでは「うっとりするほど美しい」とあるのですが、うっとりするものと思い込もうとするのですが、今一つ陶酔出来ない。沈殿出来ない。溺愛出来ないのでありました。

このジャケットは美しいのか?
長年の命題でございました。私のような不細工者より遥かに綺麗なのは理解出来ますが、果たして<万人をウットリさせられる力>がこのジャケットにあるのでしょうか?

小学生のお嬢ちゃんが「あ、美しいお姉さん。ママ、この人モデルさん?」とか言うのでありましょうか?
90歳の婆さんが「お〜こん人は美しか。ベッピンさんやね」とか言うのでありましょうか?

このジャケのBOWIEを女と仮定した場合、確かに綺麗とは言えるでしょう。
しかし<丸み>が不足していると正直に言わなくてはいけません。<丸み>主義の私としては著しくポイントを低くしています。

この女は、マルチナ・ナブラチロアに似ている。

Martina Navratilova.jpg
マルチナ

もしくは、ロッテンマイヤーさんに似ている。

ロッテンマイヤー.gif
ロッテンマイヤー

マルチナもロッテンマイヤーも美人ではありますが、かなりマニア心が必要な美人と言えましょう。

Hunky Dory Bowieとマルチナとロッテンマイヤーがウットリするほどの美人なのかを問う国民投票を行ってハッキリさせたい。しかしマルチナとロッテンマイヤーは、まるで無関係と言う気もしますが。この際、一蓮托生と言う事で。・・ヒドイ締めになりました。

読んでたらコメント下さい↓タルさん。元気かな?
posted by sand at 04:31| Comment(11) | コラム・音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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